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老犬の床ずれ予防と歩行ケア|寝たきりでも快適に過ごすために

本記事は一般的な情報提供を目的としています。体調の判断・治療は必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。文中には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。

足腰が弱って立ち上がりにくくなったり、横になっている時間が増えたり——老犬の介護で多くの飼い主さんが直面するのが、床ずれと歩行のケアです。動きづらくなったあの子を見るのはせつないものですが、ちょっとした工夫で、その子はぐっと快適に過ごせるようになります。

この記事では、床ずれを防ぐ基本のケア、介護マットや歩行補助グッズの選び方、寝たきりの子の毎日のケアのコツ、そして受診の目安を整理します。あなたとあの子、どちらも無理をしすぎないことを大切に、読んでみてください。

やわらかいマットの上で、飼い主さんに支えられながら穏やかに過ごす老犬の水彩イラスト

床ずれは「作らない」のがいちばんのケア

寝ている時間が長くなると、体の同じ場所に体重がかかり続け、血行が悪くなって皮膚が傷んでしまいます。これが床ずれ(褥瘡)です。一度できると治りにくく、再発しやすいため、何より「作らない」予防が大切です。

床ずれを防ぐ4つの基本ケア。体圧分散マット、体位変換、清潔を保つ、早めに気づく

ポイントは4つ。体圧を分散する介護マットを使うこと、数時間に一度向きを変えてあげる体位変換、排泄物をすぐ拭き取り皮膚を清潔・乾燥に保つこと、そして赤みや脱毛などの初期サインに早く気づくことです。骨が出っぱった部分(腰・肩・ひじ・かかと・頬など)は、床に当たりやすく特に床ずれができやすいので、毎日のお手入れのときによく観察してあげてください。

体位変換は「2〜3時間」を目安に

自分で寝返りが打てなくなった子は、人の手で体の向きを変えてあげる「体位変換」が必要になります。目安は2〜3時間に一度。同じ向きで寝かせ続けないことが、床ずれ予防の基本です。

向きを変えるときは、骨の出っぱった部分が下にならないよう、丸めたタオルやクッションで体を支えてあげると安定します。夜間まで完璧に行うのは大きな負担になるため、体圧分散マットと組み合わせて、無理のない範囲で続けることが現実的です。

介護マットの選び方

床ずれ予防の主役が、介護マットです。選ぶときのポイントは、体が沈み込みすぎず、体圧を適度に分散できること。低反発すぎると体が沈んで熱や湿気がこもりやすいので、適度な反発力と通気性を兼ね備えたものがおすすめです。

洗えるカバーつきだと、清潔を保ちやすく日々のケアが楽になります。その子の体格に合ったサイズを選び、汚れたときにすぐ替えられるよう予備のカバーを用意しておくと安心です。

歩行をサポートする

まだ自分で歩ける子には、歩行補助ハーネスが役立ちます。お腹や腰を支えて立ち上がりや散歩をサポートでき、飼い主さんの腰への負担も減らせます。

選ぶときは、その子の「どこが弱っているか」に合わせること。後ろ足が弱い子、全身を支えたい子で、適したタイプが変わります。小型犬なら肩にかけられる長さのストラップがあると扱いやすいでしょう。無理に歩かせる必要はありませんが、立てる・歩けるうちにその力を保つことは、寝たきりを早めないことにつながります。床が滑ると踏ん張れずに転びやすいので、歩く場所には滑り止めマットを敷いてあげましょう。

寝たきりの子の、毎日のケア

完全に寝たきりになっても、できるケアはたくさんあります。

食事や水は、上体を少し起こした姿勢で与えると、むせや誤嚥を防ぎやすくなります。寝たまま飲み込ませると気管に入ってしまうことがあるため、頭を持ち上げてあげるのがポイントです。関節が固まらないよう、いやがらない範囲で手足をやさしく曲げ伸ばししたり、筋肉をなでるようにマッサージするのも、血行を促し本人の気持ちよさにつながります。

そして、寝たきりでも「目で見て、声をかけて、ふれる」コミュニケーションは続けてあげてください。体の向きを変えるたびに名前を呼び、なでてあげるだけで、あの子は安心します。日々のケア全体の流れは老犬介護の全知識に、排泄まわりはおむつと排泄の介護にまとめています。

床ずれができてしまったら/受診の目安

予防していても、床ずれができてしまうことはあります。皮膚が赤い・毛が薄くなってきた段階で気づけたら、その部分に体重がかからないよう向きやマットを工夫し、清潔を保ちます。皮膚が破れて傷になっている、じゅくじゅくしている、膿や出血がある、悪臭がする——こうした場合は、自己判断で市販薬を塗らず、早めに動物病院で処置を受けてください。

また、急に立てなくなった・足を引きずる・痛がって触らせない・排泄物が出ないといったときは、床ずれ以外の病気が隠れていることもあります。様子を見すぎず、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

飼い主さんが、倒れないために

介護は、ときに長く続きます。床ずれの予防も体位変換も、毎日のこととなると心身に負担がかかります。どうか、すべてを完璧にやろうと気負わないでください。

便利な介護グッズに頼ること、家族で分担すること、ときには老犬ホームやデイケア、レスパイト(一時預かり)を利用することも、立派な選択です。あなたが心と体の健康を保つことが、結果としてあの子のためにもなります。ひとりで抱え込まないでくださいね。

よくある質問

Q. 夜中も2〜3時間ごとに体位変換しないといけませんか? A. 理想ではありますが、夜間まで完璧に行うのは現実的に大きな負担です。体圧をしっかり分散できる介護マットを使えば、間隔をあけても床ずれのリスクを下げられます。飼い主さんが休めることも大切なので、マットや道具に頼りながら、無理のない範囲で続けましょう。

Q. 床ずれに、人間用の薬を塗ってもいいですか? A. 自己判断での使用は避けてください。動物の皮膚に合わない成分や、傷の状態によっては悪化させてしまうこともあります。傷になっている床ずれは、まず動物病院で診てもらい、その子に合った処置・薬を指示してもらうのが安心です。

Q. 体が大きくて、向きを変えるのが大変です。 A. 体の下にバスタオルや専用のスリングを敷いておくと、それを使って少ない力で向きを変えられます。腰を痛めないよう、自分の姿勢にも気をつけて。ひとりで難しいときは、家族と二人がかりで行う、訪問介護やデイケアを利用するなど、抱え込まない工夫をしてください。

まとめ

老犬の床ずれは、体圧分散マット・体位変換・清潔・早期発見の4つで予防できます。歩行が難しくなったら、その子に合った歩行補助ハーネスでサポートを。寝たきりになっても、姿勢を整えた食事やマッサージ、声かけなど、できるケアはたくさんあります。

そして、介護グッズや周りの手を上手に借りて、飼い主さん自身も無理をしないこと。あの子が少しでも快適に、穏やかに過ごせますように。気になる症状や床ずれができてしまったときは、早めにかかりつけの獣医師に相談してください。

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参考にした情報

  • 動物病院・老犬介護の専門家による床ずれ予防・介護用品に関する解説
  • 寝たきりの犬の体位変換・歩行補助・介護に関する一般的な情報

免責事項

本記事は、老犬の介護に向き合う飼い主さんに向けた一般的な情報提供を目的としています。床ずれや歩行困難の状態には個体差があり、症状が見られる場合は治療が必要なこともあります。床ずれができてしまった場合や、急に歩けなくなった場合などは、自己判断せず、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。